冷蔵庫の進化 ~スマート冷蔵庫について~

冷蔵庫は家庭に無くてはならない家電品であるため、人々の生活と共に様々な進化を繰り返してきました。最近では、スマート冷蔵庫は、最も目につく進化の一つです。スマート冷蔵庫と一緒に語られがちなのはIOT家電(IOT冷蔵庫)ですが、何が違うのでしょう?

IoTとは?

IoT(アイ・オー・ティー)とは、「Internet of Things」の略語で「モノのインターネット」という意味になります。
身の回りにある様々なモノが、インターネットに繋がることで、より便利に使えるようになる事です。
少し前までは、インターネットに繋がるモノといえば、パソコン、スマートフォンやタブレット、ゲーム機器くらいでした。
しかし、IoTが進んだ現在、調理器具や冷蔵庫、エアコン、テレビといった家電や、さまざまなモノがインターネットに繋がり便利に使えるようになっています。

IoTにできる事とは?

IoTはモノがただインターネットに繋がるというだけではありません。

  1. 家電、鍵の開閉などを遠隔から操作してオン・オフ・調整ができます。
  2. 温度や湿度、明るさ、音の大きさ、重さなどの環境を知ることができます。
  3. ドアの開閉、移動、落下、移動距離などの動作を知ることができます。
  4. 定位置にあるかどうか、移動したかどうかなど位置を知ることができます。
  5. 土壌や水質などの成分、貯蔵量など状況を知ることができます。

上記のような、人やモノの状況や位置、量を遠隔でチェック・操作することができます。
製造業、物流業界や医療現場などで活用されているだけでなく、身近なところではペットの見守りや忘れ物防止タグなどにも活躍しています。
また、操作やモニタリングだけでなく、集まった多くのデータをAIが解析するのもIoTの特長です。

・データを「集め」、集めたデータを「解析」、解析した結果を「可視化・最適化する」

混雑予想や製造業の効率化など様々な分野に活かされている技術です。

IoT冷蔵庫とスマート冷蔵庫との違い

IoT冷蔵庫

  • IoT冷蔵庫は、IoTテクノロジーを採用したあらゆる家電の一部です。冷蔵庫だけでなく、家の他の部分とも連携し、データの収集と共有が行われます。
  • IoT冷蔵庫は、センサーとネットワーク接続を使用して、家の様々な情報を収集し、他のデバイスと連携することができます。例えば、センサーがドアが開いたことを検知し、エアコンを切り替えてエネルギーの無駄を減らすことができます。
  • IoT冷蔵庫は、スマートホームエコシステム内でのデバイス間の連携を強化し、自宅全体を効率的に管理できることが特徴です。

スマート冷蔵庫

  • スマート冷蔵庫は、主に冷蔵庫自体がスマート機能を持っている製品を指します。これらの冷蔵庫は、食材の管理、リモートアクセス、アプリとの連携などの機能を提供します。
  • スマート冷蔵庫は、通常、スマートフォンやタブレットアプリを介して遠隔操作やモニタリングが可能です。これにより、食材の在庫管理や温度設定の調整などが容易になります。
  • スマート冷蔵庫は、主に冷蔵庫内の食材の新鮮さと安全性に焦点を当てており、他のスマートホームデバイスとの連携は一般的には限られています。

要するに、IoT冷蔵庫は、家全体のスマートホームエコシステムと連携し、より包括的な情報収集と操作を可能にします。一方、スマート冷蔵庫は、主に冷蔵庫内の食材の管理に焦点を当てています。どちらもテクノロジーを活用して生活を向上させる点で魅力的ですが、それぞれ異なる用途に適しています。
それではスマート冷蔵庫の機能について見てみましょう

著作者:macrovector/出典:Freepik

スマート冷蔵庫の機能

IoT冷蔵庫は、Wi-Fiでインターネットとつながっている冷蔵庫です。
インターネットと冷蔵庫がつながることにより、以下のような機能が備わっています。

冷蔵庫内の利用状況をスマホで確認

冷蔵庫内に搭載したネットワークカメラで撮影し、対応するアプリを使って、外出先からスマートフォンで確認が可能。
買い物の際に必要な食材の買い忘れや二重買いの防止。

賞味期限を知らせてくれる

食材を保存する際に、賞味期限を同時に登録できるスマート冷蔵庫なら、賞味期限が近くなった食材を冷蔵庫本体のディスプレイやアプリで通知。
うっかり賞味期限が切れてしまうことも防げます。

冷蔵庫の開閉状況をスマホで確認

開閉状況もスマホアプリで確認できるスマート冷蔵庫なら、ドアの開閉状況を把握することにより生活リズムの変化(ドアの開閉がなかった場合も通知を受け取れる)を知ることが可能。
一人暮らしの家族や離れて暮らす高齢の親の異変をキャッチできます。

冷蔵庫内の食材からレシピの検討・提案

買い物中にスマートフォンで冷蔵庫内を確認しながら「この食材があるから何々を作ろう」といった具合に献立を考えることが可能。
さらに、食材登録の際に作成した食材リストを元に、レシピ提案をしてくれる機能を搭載したスマート冷蔵庫やAI搭載のスマート冷蔵庫なら過去のレシピデータを学習して家庭ごとの好みに合わせたレシピを提案してくれる機能も。

自動で節電・冷却

AI搭載のスマート冷蔵庫は、スマートフォンのGPSと連動し、生活リズムに合わせて自動で節電。
外出をスマートフォンのGPSから検知すると、冷蔵庫が自動で節電モードへ切り替わったり、位置情報で買い物先であることが検知されると、食材の購入を予測して、冷蔵庫内を冷却するモードへと切り替わったりします。

お得なスーパーの情報を通知

AI搭載のスマート冷蔵庫は、アプリに郵便番号を登録することで、自宅や駅、子供の幼稚園や学校、職場など生活で利用する周辺にあるスーパーの特売情報を知らせてくれます。

スマートスピーカーとの連携で音声操作

Amazon Alexa やGoogle アシスタントを利用して、食材リストや買い物リストに食材を音声で登録が行なえ確認が可能。

冷蔵庫にカメラ?

スーパーでの買い物中に「冷蔵庫の中に何が入っていた?」と思ってしまう人はきっと多いはずです。
常備しておきたい飲み物や卵のほかにも、今日のレシピに足りないものはなんだろう?といった悩みを解決するIoTシステムがいくつか開発されています。

それが「カメラ付き冷蔵庫」通称「スマート冷蔵庫」です。冷蔵庫の中身をいつでもスマホアプリでチェックできます。なかなか冷蔵庫の買い替えは難しいので、冷蔵庫に後付けできるwebカメラも作られるようになってきました。

後付けWebカメラ各種

冷蔵庫用の後付けカメラがクラウドファンディングを通じて集金し、まだ資金集め中のモノもありますが、一部は生産段階になっています。

FridgeCam

イギリスのスタートアップ「smarter」が開発した「FridgeCam」を使うと、冷蔵庫の中身を独自のトラッキング機能で自動認識し、スマートフォンで内容の様子を閲覧できます。また、Amazon AlxeやIFTTTと連携して冷蔵庫の内容物を把握することも可能です。

FridgeEye

GmbHがIndiegogoにて支援を受け生産体制へ。小型なので設置しやすく、買い物の中にアプリから自宅の冷蔵庫の中身を確認できます。
冷蔵庫が閉まる際に120°の広角で写した冷蔵庫の中身はWi-Fiを通じて転送され、いつでも最終の状態をアプリから確認できるようになっています。

デジタル家電の進化により、他の機器との連動やその場にいなくても冷蔵庫の中が分かる等、より便利になった冷蔵庫、探せばAIが節電のアドバイスをくれたり、食品を入れる場所を指定してきたり・・・ 今後も様々な進化を遂げると思います。
まだ使えるけど、新しい冷蔵庫が欲しい!などありましたらスマイルサンタへご相談ください。