テレビの簡単な歴史と仕組みとテレビ選びのコツ

そもそもテレビって?

今回はテレビの簡単な歴史と仕組みとテレビ選びのコツについて解説します。
何気なく使っているテレビの簡単な歴史と仕組み、テレビ選びのコツ知りたくないですか?
今回はテレビの簡単な歴史、テレビの簡単な仕組みとしてパネル方式と解像度、テレビ選びのコツとして、視聴する部屋の広さからサイズを選ぶ方法を紹介します。

テレビの簡単な歴史

テレビは、1843年にスコットランドの発明家、アレクサンダー・ベインが画像を走査、電送する装置を開発したことがその起源とされています。
その後、1896年にイタリアの発明家、グリエルモ・マルコーニが無線通信を発明、1897年にドイツの物理学者、フェルディナント・ブラウンがブラウン管(彼の名前からブラウン管と名づけられました)を発明し、テレビの受像装置の原型ができました。

マルコーニとブラウンはこの発明により、1909年にノーベル物理学賞を受賞しています。

1911年にはロシアで世界初となる、テレビによる送受信実験が成功しましたが、この時点では映像の信号を増幅させるための真空管の技術が発達しておらず、実用的なレベルではありませんでした。
その後1926年、世界で初めてテレビを実用レベルで電送と受像を成功させたのは、日本人の高柳健次郎(静岡大学名誉博士)です。
そのため、高柳博士は「テレビの父」と呼ばれています。
そして、1929年に英国放送協会(BBC)がテレビ放送を始めると、世界各国でテレビ局が設立されました。

ここまで、テレビの歴史を振り返ってみても、イタリア人発明家やドイツの物理学者、日本の学者など世界各国の発明家や物理学者がしのぎを削って完成に導いた世紀の発明だったことがわかります。

また、国産のテレビ受像機を最初に生産したのはシャープで、1953年に初めて日本国産のテレビが販売
同年に、NHKが日本で初めてテレビ放送を開始しました。

国産テレビメーカー、現在の市場シェア

すぐに思い浮かぶ国産テレビメーカーと言えば、「シャープ」、「ソニー」、「東芝」、「パナソニック」、「日立」、「三菱」このあたりだと思いますが、実は上記のメーカーのほとんどがテレビ事業から撤退、又は規模を縮小して海外へ委託するなど苦戦を強いられています。
日本市場だけで見ればこれらのメーカーも頑張ってはいるのですが、世界規模でみると値段の安い韓国と中国企業がシェアの上位を独占しています。
それでは世界規模でのテレビシェア第1位はどこでしょうか?

第1位はサムスン電子(韓国)です。
以降、LG電子(韓国)・LCT(中国)・ハイセンス(中国)と続き韓国と中国の企業だけでシェアの半分以上を占めています。
世界シェアでは上位なのに、国内ではあまり見かけないメーカーもありますが、日本市場では日本製しか売れないという、グローバルな視点からはかなり異質な状況があるようです。では、日本国内のメーカーには先程挙げたメーカーの他に何があるのでしょうか?

その一部を紹介します。

AIWA

経営不振によりソニーに吸収合併され終息。その後ブランド復活。
複雑な変遷をたどり、現在の法人は十和田オーディオの子会社。

ORION

福井県越前市に本社を置く日本の電機メーカー。株式会社ドウシシャの子会社。
電気製品の国内開発を行い海外にて生産を行なっている日本の電機メーカー。

FUNAI

創業1961年の大阪に本社を構える日本メーカー。
低価格な製品で1990年後半から2000年前半にかけては北米でトップのシェアを獲得しました。

カンデラ(カンデラ・メディアテック株式会社)

安くて高性能な小型液晶テレビが看板商品の横浜生まれの液晶テレビメーカーです。

MAXZEN

東京に本社を構える日本の家電メーカー。
余計な機能は省き、必要な機能に絞った家電を造るジェネリック家電メーカーです。

PIXELA

大阪府に本社を構える日本のコンピュータ周辺機器製造メーカーですがテレビも販売しています。

DOSHISHA

大阪と東京に本社がある日本のメーカー。

ジョワイユ

東京にある日本の企業です。格安でありながらコストパフォーマンスの高いテレビを販売しているメーカーです。

大企業のように有名ではありませんが、たくさんの日本メーカーが存在し世界に目を向ければさらに多くのテレビメーカーがあります。
選択肢が増え、国内有名メーカーだから良いという時代ではなくなってきたように思います。
予算や生活スタイルにあわせたメーカーに囚われないテレビを探してはいかがでしょうか。

テレビを選ぶためのいくつかのポイント

皆さんテレビを選ぶときに何を重視しますか?お値段?大きさ?解像度?などなど、人によって見るべきポイントは様々です。
お店に行って購入される方もいらっしゃいますが、ネットで通販という方も多いでしょう。直接品物を見ない場合に必要なテレビを選ぶためのポイントを紹介していきます

液晶テレビのパネルについて

液晶テレビのパネルは、画面の表示に影響する部分なので、商品選びの際にとても重要なポイントになります。
パネルの種類は主に「TN方式」、「IPS方式」、「VA方式」、「有機EL方式」です。

TN方式の特徴
ディスプレイの応答速度画面のドットが、他の色に変化するまでの時間、瞬発力)が速いが、視野角(画面を上下左右から見たときに、発色など変わらず正しくに映る範囲)が狭い。
画面の応答が良いため、ゲームなどの使用に向いています。

IPS方式の特徴
視野角(画面を上下左右から見たときに、発色など変わらず正しくに映る範囲)が広いが、ディスプレイの応答速度(画面のドットが、他の色に変化するまでの時間、瞬発力)が少し遅い。
視野角が広いので、多人数でテレビを見る場合に向いています。

VA方式の特徴
視野角(画面を上下左右から見たときに、発色など変わらず正しくに映る範囲)は狭いが、コントラスト(明るい部分と暗い部分との明暗の差)が高く、ハッキリした画面表示が得意。
白黒ハッキリ、クッキリ画像が好みの方に向いています。

有機EL方式の特徴
構造上、省エネ傾向にあることと、ディスプレイの厚みが薄く出来るとされています。
コントラスト(明るい部分と暗い部分との明暗の差)が良く、ディスプレイの応答速度(画面のドットが、他の色に変化するまでの時間、瞬発力)が速い。さらに発色も良いので、パネルとして高性能です。
高性能のため、最近のスマホの画面でも、有機EL方式が増えてきています。

一方で、価格が高くなる傾向にあり、また画面の焼付きが起きやすいとされています。
液晶パネルの種類によって得意、不得意がありますが、現在では、それぞれのパネルの不得意部分を改善していく傾向にあるため、全体的に技術が進化しています。

ひと昔前の液晶テレビは、今と比べると画面も分厚く、横方向から見ると、ほとんど画面に何が映っているのかわからなかった時代がありました。
ブラウン管テレビから、液晶テレビに移り変わった当初に比べると、現代の液晶パネルの技術は成熟してきていますが、有機EL方式のように、まだまだ進化し続ける昨今、今後も驚くような製品が出てくることを期待したいですね。

液晶テレビの解像度について

テレビの解像度はピクセル(画像を構成するツブツブ)が縦横いくつあるかで表されています。

アナログ放送の時代の日本のテレビは720×480(約34万画素)で、DVDもこの規格です。
SD(Standard Definition)と表現される画質です。

地上デジタル放送になり解像度も上がり1280×720(約92万画素)のハイビジョン放送=HD(High Definition)。
現在は1440×1080(約155万画素)で送信されたものをテレビ側で1920×1080(約207万画素)に復元して表示するフルハイビジョン=フルHDが主流になっています。横幅が約2000なので2Kとも表現されます。ブルーレイの規格もこの1920×1080です。

4Kになるとさらに解像度が上がり3840×2160(約800万画素)になりますが、地デジでは送れないのでBSやCSの衛星放送になります。ちなみにですが、ワンセグ放送は320×180(5.7万画素)です。縦横12台ずつ144台並べると4Kサイズになります。

単純な画素数比較ですと次の図のようなイメージになり、8K>4K>2K=フルハイビジョン=フルHD=ブルーレイ>ハイビジョン=HD>SD=DVD、です

そもそも解像度が高いと何がいいの?というと、解像度が多い方が細かくはっきりと物を映すことができます。

何となく「〇」を書いてみましたが、左のものは6×6、真ん中が12×12、右が24×24で書かれています。

左のものは「〇」なのか「十」なのかわかりませんが、右はずいぶん「〇」に近くなりました。
解像度が高くなるほど、表現力が上がるのが分かっていただければ幸いです。
「じゃあ解像度だけで画質は決まるの?」というと、それだけでもなく、画質を決める要因には色再現性(映像の製作者が意図した色を再現表示する)やコントラスト(明るい部分と暗い部分との明暗の差)、明るさ、色の飽和度(色のグラデーション表現)などがあります。

これらの要因は、解像度だけではなく、画像やビデオの処理方法、ディスプレイの性能などにも影響されます。
解像度は画質に影響する重要な要因の1つですが、画質を決定するためには、解像度以外の要因も考慮する必要があります。

液晶テレビのサイズ選びついて

テレビのサイズ選びは、視聴する部屋の広さを基準に決めるのが一般的といわれています。
そのため、部屋の面積が広いほどテレビのサイズも大きいものを選んだほうが見やすくなるとされています。

大きすぎると部屋を圧迫してしまい、小さすぎると見にくくなるため、適切なサイズを選ぶことが重要です。

6畳の部屋「24V型~32V型」

6畳は一人暮らしのワンルームや1Kをはじめとして、家族で暮らしている場合の私室や子ども部屋などによくみられる広さです。
あまり広いとはいえないため、テレビのサイズが大きすぎると部屋が狭く感じられる可能性があります。
そのため24V型~32V型のサイズであれば部屋を圧迫しすぎず、おすすめです。

8~10畳の部屋「32V型~40V型」

32V型と40V型では大きさがかなり違うため、部屋全体の印象や家族の好みなども加味した上でどのサイズにするかを選ぶことをおすすめします。

10~12畳の部屋「40V型~49V型」

部屋の広さも十分あり、視聴距離をとりやすいことから大画面で迫力のある映像を楽しむことができます。

12畳以上の部屋「50V型以上の大画面テレビ」

ただし、同じ部屋の広さでも間取りや家具の配置や視聴位置によって適切なサイズは異なることがあるため、12畳以上の部屋でも「50V型では大きすぎる」と感じる可能性もあります。
十分にシミュレーションを行ってから購入することをおすすめします。

テレビのサイズを選ぶ際は、部屋の広さと併せて視聴距離も考慮することが大切です。
一般的な液晶テレビの最適な視聴距離のめやすは、「画面の高さの約3倍」です。
例えば、52V型の液晶テレビの場合、最適な視聴距離は約1.9m(画面の高さ、約65cmの約3倍)となり、6畳のお部屋でも、充分、お楽しみいただけます。
但し、最適な視聴距離には、個人差がありますのでご注意ください。

テレビを便利にする周辺機器

テレビ離れが進んでいると聞きますが、周辺機器で今あるテレビをもっと活用してみませんか?

テレビ配置の理想形(壁掛け)と 壁寄せテレビスタンド

薄くて軽くなったテレビ、テレビ台に置くなんてスペースの無駄。
でも、配線や壁に器具を取り付けたり、賃貸ですと壁をいじれないですよね?
そこで、おススメなのが壁寄せテレビスタンドです。
極限まで壁に寄せられて、スペースも確保できてオシャレ。
レコーダーなどの周辺機器も多少置けたりします。

テレビを便利に活用する周辺機器ガジェット・ストリーミングデバイス

ガジェットとは、スマートフォンやタブレット、イヤホン、マウス、キーボード、モバイルバッテリーなど、「便利な電子機器小物」を指すことが多いです。
ストリーミングデバイスとは、YouTubeなどの無料の動画サービスやAmazon prime video・Netflixなどで配信されている定額制の動画配信サービス(ストリーミングサービス)を、テレビのHDMI端子を使用してWi-Fi接続し、テレビで観られるようになる製品です。
PCやスマホ、タブレットでの視聴は場所を選ばない一方で、画面のサイズの影響により、映像コンテンツの楽しみの一つである迫力に欠けます。
ですが、テレビとストリーミングデバイスがあれば、大画面でストリーミングサービスを視聴でき、いつもより大きな画面で、迫力と臨場感の増した映像を楽しめます。

他にも音にこだわったスピーカーサウンドバータイプやネックスピーカ、スマートリモコン、テレビ裏収納ラック、配線収納などなどゲーム機や、外付けHDD、BDレコーダだけじゃなく便利機能の周辺機器がいくらでもあります。

映画鑑賞、スポーツ観戦は大画面で臨場感ある音がいいけど、画面が大きくなればなるほど圧迫感があり、大型スピーカーはインテリアの邪魔になる。
自分の生活スタイルで好きな時間にドラマやバラエティを観たい、今までの液晶テレビだけでは叶わなかった自分流のテレビの見方、便利な周辺機器で自分流のテレビ鑑賞が実現します。

テレビを選ぶためのいくつかのコツ いかがでしたでしょうか?まだまだこれだけではないテレビの奥深さが沢山あります。またの機会がご紹介できればと思います。