冷蔵庫 お部屋の上手な使い方
冷蔵室編
夏場は、冷たいものを求めて冷蔵庫を開け閉めする回数が増え、いつも以上に冷蔵庫を酷使しています。今回は暑い夏にこそ気をつけたい、冷蔵庫の上手な使い方をご紹介します。
冷蔵室
冷蔵室は日常的に使うストック食材、飲料や調理済み食材、常備菜などすぐ使う食品の一次保存室として作られていて、適正温度は2℃~5℃になります。冷蔵室は広いスペースがあり、さまざまな食品を収納できるように、2段や3段に区切られていることが多く、冷気は下にたまる性質があるので、下段が一番冷えるといった特徴があります。2℃~5℃に設定していても、下段は1℃~2℃ほど低い温度になるため、下段には日持ちがあまりしない食品を保管しておくと良いです。
冷蔵室の収納のコツ
一番上の段には保存期間が長いものを入れる
冷気は下に溜まるので、冷蔵室の最上段は冷えにくい構造になっています。一番上の段は奥まで手が届きにくく、見渡すのが難しいため、大きなペットボトルや缶飲料などの保存期間が長く、ひと目で分かるものを入れましょう。
中央段には常備菜やすぐに消費したいものを入れる
中央段は見やすく取り出しやすいので、すぐ食べるもの、常備しているもの、毎朝食べるものを入れるのがいいです。
最下段は予備スペースを確保してフレキシブルに使う
冷蔵室の最下段は冷気がたまるので、豆腐や納豆などの日持ちしないものを入れます。また、棚板がしっかりしているので、作り置きした料理を鍋ごと収納するのもオススメ。予備スペースを確保しておけば、急に買い足した食材などを入れるときに便利です。
ドアポケットには、温度変化や衝撃の影響を受けにくいものを収納
ドアポケットは冷気の吹き出し口から遠く、開閉による温度の影響を受けやすいので、ほかの場所と比べると温度が上がりやすい場所です。飲料や調味料など、温度変化の影響を受けにくいものを入れるのに適しています。
冷蔵室で気を付けるコト
食材を詰め込み過ぎない
冷蔵室に食材を詰め込み過ぎると、冷気の流れが悪くなります。特に吹き出し口は冷たい冷気が出る場所なので、吹き出し口付近を塞ぐように食材を置いてしまうと、冷気が出なくなったり、冷却するまでに時間がかかり、冷蔵庫に負担をかけてしまいます。また温度が低くなる場所なので、あまり冷やしたくない食材は吹き出し口の近くに入れないようにいましょう。冷蔵室の収納率は7割~8割程度が丁度良いと言われているので、適度なスペースを確保することが大切になります。
※冷凍室は冷蔵室とは逆で、ギュウギュウ詰めのほうが冷凍効率は上がります※
冷蔵庫の開け閉めを減らす
冷蔵庫の開け閉めが多いと庫内の温度が上がり、冷蔵庫に負担がかかってしまいます。できるだけ開け閉めを減らすよう心がけましょう。
熱い物をそのまま入れない
熱い物をそのまま入れてしまうと、開け閉めが多いのと同様に庫内の温度が上がってしまうので、作り置きしたおかずなど熱い物は、冷ましてから庫内に入れるようにしましょう。
冷蔵庫の周囲に物を置かない、壁と間隔をあける
冷蔵庫の周囲に物があるとうまく放熱できないことがありますので、冷蔵庫の周囲に物を置かないようにしましょう。冷蔵庫と壁の間は5cm以上空けるようにすると、放熱しやすくなり無駄な電力を消費しなくなります。
ドアパッキンの状態チェック
冷蔵庫のドアパッキンが緩んでしまうと、冷気が漏れて余計に電力を消費してしまいます。ドアパッキンは調味料の汚れなどがつきやすいところなので、汚れなどによってドアパッキンに隙間ができていないか、まめに掃除することも大切です。
冷凍室の上手な使い方
冷凍室を上手に使うためには、以下のポイントに注意してください。
保存するものを確認する
冷凍室に入れる前に保存するものが冷凍可能かどうか確認してください。肉や魚、野菜、フルーツ、パン、冷凍食品、調味料、スープ、料理などが冷凍可能ですがなかには冷凍保存に向かない、冷凍保存ができないものもあります。水分が多い野菜や繊維が多い野菜、豆腐やこんにゃく、レタス、じゃがいもなどは冷凍に向かない食材ですが、冷凍方法や調理方法を工夫すれば冷凍することも可能です。
適切な保存方法を選ぶ
冷凍するものによって、適切な保存方法が異なります。肉や魚はフリーザーバックに入れて空気を除去して密閉しましょう。野菜は表面についた水分を取ってから保存容器やフリーザパックに入れ保存。冷凍食品はパッケージの指示に従い、調味料は物によっては容器のまま、または小さな容器に入れて替えて保存します。
ラベルを貼る
100均でも売っているマスキングテープなどを使い、冷凍するものにはラベルを貼り保存期限や内容を明記しておきましょう。日付を書けば食品を無駄にすることなく使い切ることが出来るはずです。
入れ方に注意する
冷凍室に入れる際は小分けにし、できるだけ平らにして袋やタッパに詰めましょう。こうすることで凍りが早くなり、解凍もしやすくなります。袋やタッパ間に隙間があると、冷凍庫を開閉する際に冷気が逃げやすくなってしまいます。温度の上がった冷凍庫内を冷やすために必要な電力は大きくなってしまいます。冷凍庫はものをたくさん詰めることで食品が保冷剤の役割を果たし、扉を開けたときの外の空気の流入を防いでくれます。そのため、ものをたくさん入れるほうが消費電力を抑えることができるのです。
頻繁に整理する
冷凍室に食材がたまっていくと中身が分からなくなったり、保存期限が切れてしまったりすることがあります。定期的に整理をして古いものを手前に出しておき、手前のものから使うようにしましょう。
チルド室編
「チルド室」名前くらいは聞いたことあるけど結局のところ何を入れるお部屋?冷蔵室とどう違うの? という疑問もありますよね?まずはチルド室とは?から紹介します。更にチルド室を上手に活用すれば、色々な料理に役立てられます。
・チルド室:冷蔵室よりも温度を低く設定し、食材が凍らないギリギリの温度【0~3℃】をキープしてくれる場所です。食品の発酵/熟成を遅らせ、鮮度を長持ちさせてくれます。
それを踏まえて…
チルド室を上手に使うには
チルド室に適した食材 チルド室には適した食材があります。
- 「お肉や魚」:傷みやすい食材を入れるのが好ましいです。
- 「発酵食品」:発酵が進むことで風味が変わり美味しさが損なわれるような物もおすすめです。具体例として「納豆や漬物」といった食品です。
- 「下ごしらえした食品」:切った後の野菜や調理済の刺身などの生もの保存にもおすすめです
逆に、チルド室には適さない食品も参考までにご紹介します。
「マーガリン、ビール」は適しません。
マーガリンを入れてしまうと固くなるどころか凍ってしまいすぐに使いたい!といったときに使えなくなってしまいます。そしてビールも同様、内部が凍り開封の際に破裂する恐れ危険がありますので覚えておきましょう!
野菜室編
皆さんは野菜/果物を野菜室に雑に放り込んではいないでしょうか?入れ方などを少し 工夫すると食材を無駄にせずスマートに使いこなせます。
【日持ちしない野菜/果物は上段、葉物野菜は下段に!】
野菜果物は種類等で庫内の使い分けが必要です。つぶれやすい果物やキノコ/トマトといった日持ちのしにくいものを上段下段で分け保存することが大切です。
【使いかけ野菜はラップでくるみ保存】
野菜を切った切り口を傷みにくくするためにラップでくるみ保管することをおすすめします。又、新聞でくるんで入れたりポリ袋に入れたりすると、野菜の水分や泥などで庫内が汚れたり低温障害になりやすい野菜や果物を低温障害から守る効果が期待されます。
【野菜室に仕切りをつくる】
野菜や果物はもちろん同じ形ではありません。紙袋やプラケースなどを上手に使うことで傷みを防げたり収納のスペースの無駄をなくせたりと一石何鳥にもなります。
まとめ
以上、今まで何気なく使ってきた冷蔵庫ですが使い方ひとつで電気代を抑えられたりすぐに取りたい食材を取り出せたり、食品を新鮮に保てたりと様々な効果が期待できます。ここまで見て頂いた皆様も何か一つでも参考頂き冷蔵庫をスマートに使いこなしてみてはいかがでしょう。